GTC-40
TEKNOS GTC-40
※当館所蔵のGTC-40はスピーカーを代替品に換装しています。
(入手当時、音質が惜しいレベルだったので手元にあったテキトーなユニットに換装してあります。)
オリジナルの本来の姿とは若干異なりますことを予めご承知おき願います。
左:現在のバージョン。右:以前のバージョン。(シルバーコーンがイカす!!)
<参考画像>
入手当時のフルノーマル状態。
(リモコンなんて一度も使わず現在、行方不明・・・)
1990年代前半期において「バロン」ブランドのエアコンで家電量販店のチラシ上、ほぼ毎週目玉商品として
君臨していた国内メーカー、「千住」が現在販売するCDミニコンポである。
同社では90年代頃から色々なブランドで乾電池、エアコン、白物家電、カラーテレビなどを廉価クラスにのみ
絞って展開してきた、ある意味廉価品専業の老舗的存在である。
最近はエアコンや白物家電の取り扱いはやめ、「テクノス」名義で廉価な扇風機とDVDプレーヤー、
そしてラジカセ類に絞って展開を続けているようだ。
今回はそんな、テクノス名義の現行製品、GTC-40をお送りする。
ちなみに管理人が使用している本機は数年前、商店街か何かの景品でもらってきたブツである。
◆外観について:
外観は主に欧州諸国へ輸出する製品に見られる傾向と同じ、丸みの中にエッジやラインを積極的に取り入れた、
ウェッジシェイプなデザインである。ノーブランド的な製品のデザインとしては良い方であると思う。
ただ、残念なのは本機の場合、シルバーの焼付け塗装となっているが、黒い樹脂に缶スプレーでズバババッと吹き付けた感があり、
所々塗りのムラがある点が目立ち、とってもチャチい印象を受ける。ダイソーの缶スプレーのようなシルバー色だ。
◆音質について:
肝心の音質は当初から廉価機種というか、家電量販店の目玉商品用に用意されたような機種なので値段相応と言ったところか。
しかしながら、ベースブーストやサラウンドで多少は性格を変えることが可能・・・と言いたいところだが、実装されているフルレンジの
スピーカー・ユニットがプアなのでイコライザー調整してもほとんど変わらないのである。
多少マシなユニットと換装すればイコライザーの変化も生きてくるだろう。
フルノーマル時では昨今流通されているノーブランドな目玉商品価格のデフレラジカセと同じ音質である。
・・・ということでうちでは社外品に換装してます。
換装するユニット次第ではあると思うが、うちで使用したのは相変わらずカーステレオ用のユニットをブチ込んでみた。
ベルテック製BS-X230からユニット「だけ」もぎ取り、搭載してます。
←こんなやつ。
ベルテック、カーオーディオ事業は撤退したみたい。(DIECOCKブランドは別チャネルでやってるみたいだけど)
さすが、カーステレオ用のユニットだけのことはありますね。標準のプア・ユニットでは毛の生えた音しか出なかったんですが、
こいつのユニット換装、エンクロージャー内部のデッドニングによってマトモな音が出てくるようになりました。
もし、このコンポを入手される機会があれば、スピーカー・ユニット換装はお勧めします。
◆使い勝手について:
最廉価機種なので日常的な使い勝手は抜群に良い。(最初から安物なので故障の心配も考えることなく、結構乱暴に扱える)
以上!!
余りにもフツーすぎて書くべきポイントなし。
一応、書くとすれば「ミニコンポなのに乾電池で動いちゃうぅぅ〜♪」ってことぐらい。まあ、ラジカセなんだけど。
◆細部について1:<上面ブロック>
●CDドア部。
至ってフツーなトップローディングタイプ。
CDロゴの部分にはヘアライン調のメッキ塗装が施されてます。
●スピーカー・ボックス上面部。
何気にサラウンドとベースブーストを強調してますね。
ドット状のくぼみなデザインは何気にプリチー。
◆細部について2:<前面ブロック>
●フロントパネル周り。
至って質素な作り。CD液晶部分に至っては別ページでご紹介しているコルティナのラジカセに似ている。
液晶下の緑色のパネルは現在選択中のファンクション位置を示すインジケーターで選択中のポジションが点灯する。
電源スイッチの下にマイクが内蔵されているので、やはりラジカセからの派生機種であることが分かる。
●チューナー周り。
ごくフツーの廉価ラジカセと同じ、AM/FM/TV1−3タイプのチューナーだ。もちろん手動式である。
●音量つまみ。
フツーの抵抗つまみにも見えるが・・・。リモコンとの兼ね合いもあり、電子ボリューム式であった!!
つまみを指で押さえ、左もしくは右に軽く僅かにひねるだけで音量の増減が可能。
知らない人が使うとなると、ひねり過ぎて壊しそうになるので注意。
●音質調整スイッチの類。
左がサラウンド、右がベースブーストでどちらもプッシュ式。
稼動中だと真下にある緑色のインジケーターが点灯する。(画像はどちらもONの状態)
サラウンドは意外にも嫌味のある人工的なQサウンドのような広がり方ではなく、まんべんなく自然に広がるタイプ。
強いて言うなれば、昔の三洋のラジカセ、U4シリーズについてた「ワイドモード」のような感じである。
ベースブーストはスピーカー・ユニット換装を行ってからの方が真価を発揮する。
グラフィック・イコライザーの100Hz辺りをブーストしてる従来のタイプと言うよりもラウドネスに近い印象だ。
●カセットデッキ部。
ごく一般にありがちなノーマルテープ止まりのガチャメカ式。もちろんフルオートストップ。
別のページにあるクラウンのCD-280と同様、覗き窓がスモーク処理されているために様子は伺えない。
(編集に堪えられるコンポじゃないから別にいいけど)
●スピーカーと内部の様子。
2ウェイ構成と思わせておいて、実は「フルレンジ+ダミー」!!
エポキシボンドと紙テープで固定されてます!!さすがCの国だ。
フルレンジの下にポートらしいものがあるので「自称・バスレフ」と言った所か。
それにしてもこのユニット、ペラペラ・・・。
●ユニット換装後の様子。(シルバーバージョン)
シルバーのウーハー+本物のツイーターを搭載!!
※ウーハー・ユニットは商標権の問題により、伏せさせていただきます。予めご了承ください。
下部は現在使用中のベルテック製ユニット仕様バージョン。
●使用している自称ウーハー・ユニットvs換装ウーハー・ユニット比較。(シルバーバージョン)
全く別物ですね。換装したユニットもCの国製なんですが生い立ち自体から異なりますね。
ユニットを換装した後、オリジナルのパッシブ式クロスオーバー・ネットワークを組み込み、
背面のエンクロージャーのデッドニング処理を行いました。(画像が残ってませぬ)
ちなみにこのウーハー、片側1発分の値段で本機・GTC-40が1台買えてしまうクラスのユニットです。
・・・なんておヴァカな仕様なんだ・・・。
◆細部について3:<背面/その他ブロック>
●実は脱着式なスピーカーシステム。
本体から20cmぐらい離して、コンポらしい使い方も一応できます。
離して使った場合、サラウンドをONにするとさらに自然な広がりになるのでお勧めです!?
●スピーカー接続端子と本体背面の様子。
3.5mmのモノラルミニジャックで左右それぞれを単独で接続するタイプです。
このジャックがあるのとないのとでは、持ち運び時の手軽さが断然違ってきます。
(移動する予定もないけどさ)
●電池ボックスとコーション・プレートの様子。
単2乾電池8本で駆動するようです。
漢字でしっかりと「Cの国製」って書かれてる所は何か粋ですね。
余談ですが、このメーカー、修理に出すと修理すらしないと言うか、新品が丸ごと送り返されてくるらしいです。
■主な特長:
<総合>
2チャンネル方式(77mmフルレンジ×2)
推定最大出力:5w前後
使用ユニットの種類:フツーの紙コーン
重低音回路:BASS BOOST(ON/OFF)
サラウンド再生機能(ON/OFF)
ヘッドホン端子
スピーカー出力端子
電子式ボリューム
AC100v(50/60Hz)または単2乾電池8本(DC12v)
専用リモコン付き(CD操作、音量調整のみ)
<CD部>
トップローディングタイプ
サーチ機能付き
ランダム機能付き
1曲/全曲リピート再生機能・20曲プログラム再生機能
<カセット・デッキ部>
マニュアルロジック駆動ワンウェイ
フルオートストップ機構
ノーマルテープ専用
コンデンサーマイク内蔵(オートレベルコントロール搭載。半固定)
<チューナー部>
マニュアルチューニング
AM/FM(ステレオ)、TV1-3
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